ボトックスの治療と効果

ボトックスの作用

ボトックスは局所的に筋肉の働きを弱めることができるのは筋肉と神経の接合部に作用するからです。この薬剤は、筋肉の収縮時に産生されるアセチルコリンという物質の働きをブロックする働きをもち、これによって筋肉の働きを抑制することができるのです。
ボトックスは、この作用を応用することでしわを作る筋肉の過剰な収縮を弱めて、しわを無くしていくことができます。そのため、ボトックスは筋緊張が強いためにできるしわに対して非常に有効に作用します。
ボトックスの注入は、額(おでこ)にできる横じわ、眉間のしわ、目尻にできるしわ(からすの足跡)の治療などに最適です。
この薬は効きめが良く、微量の注入でも数日後に効果を発揮します。また、最長で1年効果がを発揮されます。
ボトックスは非常に不安定な薬剤なので保存状態が薬の効果を左右します。
通常は冷凍保存され、海外からも冷凍便にて輸入されていますが、途中、温度が上がってしまうと薬効が落ちてしまうので輸入には細心の注意が必要です。使用時に生理食塩水を一定量ボトックス粉末が入ったバイヤル(瓶)に混合して使用します。常に混合直後の鮮度の高い状態で使用することが理想です。しかし、使用頻度の少ない場合には、1アンプルを数ヶ月にわたって使用する場合もあるので注意してください。
保存方法や生理食塩水を混ぜてからの日数、クリニックで使用しているボトックスの輸入経路などをカウンセリング時に医師に確認してください。現在、ボツリヌス製剤は米国産、英国産、中国産のものが使用されています。
同じ米国アラガン社のボトックスでも、表書きが「英語表記の直輸入のもの」と「中国語表記の台湾経由のもの」があります。